IATF16949要求事項を品質マニュアル(QMS)にまとめよう!
当ブログは、IATF16949:2016年版及びISO9001:2015年版の規格要求事項を独自解釈で読み解いた事例を紹介しています。
私個人が、自動車部品メーカーのマネジメントシステム運営責任者として、得た知識範囲なので、誤解や解釈違いも有るかもしれません。その点をご承知の上、実務での自社のQMS作成業務の参考にしていただければ幸いです。
「日本規格協会」で出版されている対訳本は、IATF16949 及びISO9001の日本語は、日本語の様で日本語に成っていません。多くの方が、読んでも何が言いたいのか?本質が見えないと思います。権威付けする為、審査会社やコンサルタント会社の為に故意に、分かりにくくしている、曖昧にしていると、思う方々も多いでしょう。私もその通りと経験上思っております。
規格原文が、多くの人達を迷わせ、敬遠させている根本原因と思います。その問題を解決いたしたく、私は、一生懸命にこの規格を社員へ浸透させるべく、作業者にでもわかるQMS造りを目指しました。同業者の皆さんも是非社内に浸透するQMS作成をしていきませんか?宜しくお願いします。
IATF16949はISO9001が含まれている
規格条項は、全部で大項目が10章、小項目201項目で構成されています。これは、IATF16949とISO9001を合算した数字です。
よって、ブログ記事は、小項目201の1項目ずつUPしていきますので、宜しくお願いします。
ISOとIATFの第4章(内部と外部のリスクと機会)
今回は、第4章中の(4.1)組織及びその状況の理解を紹介します。
その章の全体構成を把握しながら、その条項が何を示しているのか、前後との関係性を考えて、解釈を理解してください。必ず、流れが有ります。尚、条項タイトルも規格対訳に記載の表現と異なる部分もございます。独自に分かりやすく平易な名称に変更しています。
ISO | 4.1 | 組織及びその状況の理解 | |||||||||||||||
ISO | 4.2 | 利害者関係のニーズ及び期待の理解 | |||||||||||||||
ISO | 4.3 | 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 | |||||||||||||||
IATF | 4.3.1 | 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定(補足) | |||||||||||||||
IATF | 4.3.2 | 顧客固有要求事項 | |||||||||||||||
ISO | 4.4 | 品質マネジメントシステム及びそのプロセス | |||||||||||||||
ISO | 4.4.1 | 品質マネジメントシステムの確立・実施・維持・継続的改善の要求 | |||||||||||||||
IATF | 4.4.1.1 | 製品及びプロセスの適合 | |||||||||||||||
IATF | 4.4.1.2 | 製品安全 | |||||||||||||||
ISO | 4.4.2 | 品質マネジメントシステムに関する文書化した情報に関する要求 |
品質マニュアル記載事例♪⇒ISO(4.1)組織及びその状況の理解
(4.1)は、ISO9001での要求事項に成ります。
ここでは、自分の会社に影響を与える課題を明確にしてね!と言いたいだけなんです。その対象が、外部と内部の問題をハッキリさせてねと要求と思います。外部って何?内部とは何?は、注記で説明してあります。
1)当社は、『組織の目的及び戦略的な方向性に関連し、かつ、その品質マネジメントシステムの意図した結果を達成する組織の能力』に、影響を与える、『外部(国内外の法令、技術、競争、市場、文化、社会及び経済)及び内部(会社、社員等)』の課題を明確にしなければならない。
そして、課題に関係する責任部署が、課題を監視してPDCAしなさいと言っていると思います。
2)社内の各部署は、これらの外部及び内部の課題に関する情報を監視し、レビューしなければ成らない。
規格特有の蛇足要求の注記1)は、前述の課題とは、良い課題と悪い課題の2種類に成ります。皆さん、課題と言うと悪い事と思いますが、違います。間違えないでください。
注記1)
課題には、検討対象となる、『良い要因&状態』と『悪い要因&状態』が含まれ得る。
上記の1)の『外部課題』の中身を説明しています。分かりにくいですね。一緒に書けばいいのに?と思う次第です。余談ですが、この習慣は欧米人の思想みたいなので、合理性に欠けています。
注記2)
『外部課題』範囲は、日本国内及び国外の『法令、技術、競争、市場、文化、社会及び経済』の環境から生じる課題を検討を含める事。
上記の1)の『内部課題』の中身を説明しています。
簡単に言えば、社内の経営目標から売り上げ目標、品質目標、各部門KPI、マネジメントレビュー、工場の各種目標値、スキルマップ、KPIと上げれば大小さまざまなパフォーマンス指標が有ると思います。
注記3)
『内部課題』範囲は、組織の価値観、文化、知識とパフォーマンスに関係する課題を検討を含める事。
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最後に
次の条項も順次UPしていきますので、ご期待ください。最後まで閲覧ありがとうございました。