おさらい:第4章 組織の状況(4.1)~(4.3.2)
今回の記事は、第4章の箇条(4.4)は、ISO9001の要求事項範囲です。
詳細説明に入る前に、4章全体を再度、広く見渡してみましょう。正しい理解が出来なくなってしまいますので。
※各箇条を詳しく見たい人は、リンクに成っているので、各箇条の文字の部分をクリックしてください。
上記までISO9001でした。続いて、前回の説明で、(4.3.1)からIATF要求事項に入りましたね!
なんだか、分かりにくくて、頭が整理できてないな・・・・。簡単に言うとどんなストーリーだったの?要求事項は、何を言いたかったの?もっと簡単に言えないかな?
では、超簡単におさらいしましょう!(4.1)~(4.3.2)まで、要求事項が、結局何を言っていたのか?
すごくラフに説明します。ざーっとこんな感じです。
それから、(4.4)箇条の理解に入りましょう!
(4.1)~(4.3.2)のつぶやき
我が社は、自動車部品会社だよね。会社を経営すると言う事は、内部と外部に利害関係者がいるんですね。それを明確にしないと。経営者として、会社運営が適当に成って管理できないですよね?
じゃ~、組織が仕事で関わるのは、
外部だと自動車メーカーだな。お!部品買ってるからサプライヤー、外注メーカー。環境問題、地域住民、物流屋さん・・・・・。それぞれ、我が社へ求める対価、期待があるわけで。それが理解して無いと、企業として失格ですね。
話を戻すと、次は、内部。ん~何だろうな?お!社員、資産・・・業務プロセス全般かな~。
じゃ、それぞれの内部と外部の利害関係者には、各々会社運営する中で、守るべき契約事項や条件、約束事、法律が有りますね。それってなんだろな?
経営者は、内部と外部に対して、リスクとチャンス(利益)を洗い出す必要あるな。経営者として当然の事。リスクを減らして、利益を増やす。受注や売り上げ、信頼、ブランドの確立。社員の満足、地域住民への貢献、環境にやさしい・・・。盛りだくさんですな。我が社の製品が原因で、自動車事故のリコールなんて出したら倒産の危機に陥るし。
じゃ数字等で明確にして、違法や契約違反、リコールに成らない様に、社内で監視しなければならないな。それらを順守する、達成する為には、役割分担必要だよね?
だから、各専門部署で役割分担が必要。内部と外部の利害関係者と接点を持った部署が、それぞれの約束事(目標値、金額、製品スペック、納期、法律等々)をどこの部署が責任をもって、日常業務で責任をもってリスク管理するのか?じゃ、決めなきゃならないね。
それらは、ちゃんとQMS=品質マニュアル=会社の憲法で、文書で、明確にしなさい。唯一除外できる部署は、会社が設計開発と言う仕事が無い場合だけね。
QMSに書いたISO(4.4)品質マネジメントシステム及びそのプロセス
さー、上記でおさらい終わりましたね。頭を切り替えてください!ここからISO9001の要求事項(4.4)に成ります。過去の説明で、箇条№が2桁は、ISO要求事項だと言う事を思い出してください。
今回のISO(4.4)は、QMS=品質マニュアルの具体的に作成と運用に関する要求をしますよーとアナウンスしているだけです。
それじゃ(4.4)は、意味無いですね。ただの箇条の区切りの役割じゃないの?
その通りです。欧米人が書いた英文直訳で、センスの無い不合理な文脈なので、分かりにくいですね。それは、我慢しましょう。(4.4)シリーズは、『前回からの話の切り替わりですよ~。これからQMS作ってもらうけど、内容は、こんな事入れて、ちゃんと業務プロセスに合致させて、文書化してちゃんと運用、見直ししてね。それと最近流行りの製品安全も追加してね。』と言っているにすぎません。
下表の通り、(4.4)シリーズは、箇条ISO2箇条とIATF2箇条の合計4箇条で構成されています。
ISO | 4.1 | 組織及びその状況の理解 | |||||||||||||||
ISO | 4.2 | 利害者関係のニーズ及び期待の理解 | |||||||||||||||
ISO | 4.3 | 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 | |||||||||||||||
IATF | 4.3.1 | 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定(補足) | |||||||||||||||
IATF | 4.3.2 | 顧客固有要求事項 | |||||||||||||||
ISO | 4.4 | 品質マネジメントシステム及びそのプロセス | |||||||||||||||
ISO | 4.4.1 | 品質マネジメントシステムの確立・実施・維持・継続的改善の要求 | |||||||||||||||
IATF | 4.4.1.1 | 製品及びプロセスの適合 | |||||||||||||||
IATF | 4.4.1.2 | 製品安全 | |||||||||||||||
ISO | 4.4.2 | 品質マネジメントシステムに関する文書化した情報に関する要求 |
それでは、私なりの(4.4)品質マネジメントシステム及びそのプロセスを下記に紹介します。
“品質マネジメントシステム(QMS)の『確立、実施、維持、継続的改善』に関する要求を示す。
箇条4.3にて、対象製品及びサービス、その保証に関連する会社組織の機能、業務プロセスからなる適用範囲を決定した。
その詳細を【箇条4.4.1品質マネジメントシステムの確立・実施・維持・継続的改善の要求】で示す。”
はい。(4.4)は、ただの宣言文です。詳しくは次の(4.4.1)からやるべき内容が明らかに成ってきます。今回は、これで終了です。