IATF16949&ISO9001の要求事項解釈/IATF(6.1.2.1)リスク分析

 

広告

第6章計画 のどの辺?

『第6章計画』 4つ目の箇条です。今回は、IATF箇条の(6.1.2.1)リスク分析 に関する要求の説明に入ります。

ISO 6.1 リスク及び機会への取組み
ISO 6.1.1 リスク及び機会を決定
ISO 6.1.2 取組むべきリスク及び機会に対する計画
IATF 6.1.2.1 リスク分析
IATF 6.1.2.2 予防処置
IATF 6.1.2.3 緊急事態対応計画
ISO 6.2 品質目標及びそれを達成する為の計画策定
ISO 6.2.1 品質目標の設定に関し、品質目標が具備すべき内容
ISO 6.2.2 達成計画で決定すべき事項
IATF 6.2.2.1 品質目標及びそれを達成する為の計画策定(補足)
ISO 6.3 QMS(品質マネジメントシステム)変更の計画

前箇条のおさらい/思い出し

前回はISO(6.1.2)でした。今回は、IATFとして、(6.1.2)に対して、追加された要求事項に成ります。前回は、リスクと機会に対する具体的な項目を指示していました。そしてそれらに対し計画表を作成し、実行する事まででした。

ISO9001の会社は、このレベルの管理です。しかし、自動車業界のIATFは、もっと具体的に、『リスク』に対して、深く、具体的に要求しています。自動車部品業界独特のリスク的考え方を示しているのが、このIATF箇条(6.1.2.1)に成ります。

ようするに、前回のISO箇条(6.1.2)注記1)リスクで、どんな事をリスクとして決めるのか書いてあったね?自動車業界は、そでは不足だから、そのリスクに対して、追加でこれも管理してね?って、これから説明してくれるんだね。

単純に言うとその通りです。それでは、IATF箇条(6.1.2.1)の説明に進みましょう!

QMSに書いてみよう♪⇒IATF(6.1.2.1)リスク分析

私は、IATF対訳文を下記のように独自編集してQMSに記載してみました。皆さんのQMS文面作成時の参考にしてみてください。

1)リスク分析の実施
当社は、最低限、以下の事を含めたリスク分析を実施する。
① 製品のリコールから学んだ教訓(過去トラ)
② 製品監査
③ 市場で起きた回収(市場クレーム)
④ 修理
⑤ 苦情(クレーム)
⑥ スクラップ及び手直し

2)リスク分析の記録
当社は、リスク分析した結果を証拠として、情報記録として、保持する。

注記1)

情報記録は、FMEA手法に準じた方法で、リスク分析を実施し、それらを記録として残す。

上記の要求事項は、非常にシンプル。単純に、リスクは想像で決めるのではなく、過去や前年実績からのデータ分析により、決定しなければなりません。

そうだね。毎年会社の環境が異なるから、リスクも変化するね。変化の要素は、新規取引先、売り上げ業績、品質の安定性、新規製品開発とか変化有るからね。

それも有りますが、きちんと過去の実績が、記録データとして残されていないと、しっかりしたリスク分析が出来ません。

ところで、リスク分析って、どんな分析手法を使うの?

そうです、今回のポイントは、要求事項分析せよと言っていながら、その分析手法をこの箇条でハッキリ言っていません。実は、IATFでは、リスク分析は、『FMEAの様な物を用いて分析せよ』と暗黙の了解で、指示されています。認証取得審査や定期審査では、必ず審査員がその確認をします。だから、私は、オリジナルで、対訳文に記載がない、最後にFMEAと追記しています。

皆さん、リスクの決定は、各部門業務プロセスでのリスクFMEAを実施してくださいね。

今回の箇条紹介は、ここまでです。

対訳本の個人的な見解として書いています。皆さんの見解と異なる、若しくは誤っている場合も有るので、他の人は、こんな風にやっているんだという視点で見ていただければと思います。引き続き、日追って各箇条を追加していきますので、宜しくお願い致します。

コメント

広告
タイトルとURLをコピーしました