品質マニュアル/内部監査、認証審査時のお役立ち情報
- IATF要求事項を箇条個別に品質マニュアルにまとめた事例を紹介!
- 内部監査、外部定期審査・更新審査前の規格理解のヒントがほしい!
- そんな方々に、お役立つ記事を書いています♪
第10章 (パフォーマンスの評価)運用 のどの辺?
『第10章 (改善)』ここからISO及びATFの最終章。
今回のご紹介は、『IATF(10.3.1)継続的改善(補足)』のご紹介に成ります。
ISO | 10.1 | 改善(一般) |
ISO | 10.2 | 不適合及び是正処置 |
ISO | 10.2.1 | 外部及び内部不適合発生時の実施事項 |
ISO | 10.2.2 | 不適合及び是正処置の記録保管 |
IATF | 10.2.3 | 問題解決 |
IATF | 10.2.4 | ポカヨケ |
IATF | 10.2.5 | ワランティー補償管理システム |
IATF | 10.2.6 | 顧客苦情及び市場不具合の試験・分析 |
ISO | 10.3 | 継続的改善 |
IATF | 10.3.1 | 継続的改善(補足) |
本題に入る前の前箇条思い出し
前回ご紹介の箇条は、IS0(10.3)継続的改善でしたね。
簡単にあらすじをご紹介すると、
『品質マニュアルは、会社の憲法だから、一度作ったら何年も同じで塩漬けはNG。
- 会社組織の変化点、現在の状況に適合した常に正常な憲法に修正改定してね。
- その改善の入り口は、会社組織の大きな変化点。
- そして、継続的かつ計画的に実施される、『内部定期監査(品質保証体制、工程、製品の各種監査)及びIATF外部監査(認証会社)、顧客の監査等々、それぞれの指摘結果、マネジメントレビューでのアウトプット等』です。
分からない人は、下記リンクからおさらいしてください。
<思い出しワンポイント>
第10章は、PDCAのA(アクション)の部分です。
第10章は、第9章でチェックした事に対して、改善活動を実行するプロセスを要求しています。
9章のおさらいは、別記事の第9章シリーズで個別紹介しているので、ご参照ください。
今回の記事は、第10章の10番目。
品質マニュアル作成事例⇒IATF(10.3.1)継続的改善(補足)
品質マニュアル作成用として、私の独断と偏見で、書いています。
皆さんの品質マニュアル作成の参考に成れば幸いです。
前箇条【10.3;(品質マネジメントシステムの)継続的改善】追記IATF要求事項。
1)継続的改善プロセスの構築
- 当社は、「組織の継続的改善」及び「製造工程改善」の両方をカバーする、継続的改善プロセスを構築し、文書化する。
2)継続的改善プロセスに含める内容
- 当社の継続的改善プロセスに以下の内容を含める。
- 当社の改善システムは、QRQC活動システムにとする。
a) 一般要求
- 継続的改善活動の『方法、目標、評価指標、有効性及び文書化(手順書等)』を明確にする。
b) 製造工程改善
- 製品特性及び製造工程の管理すべき基準値(パラメータ)のバラツキ管理を実施する。
- 設備トラブルの予防、各種ロス、不具合製品の予防の為に、バラツキと無駄を低減する。
- 箇条IATF(8.5.1.5)TPM(総合的生産保全)と関連した改善活動システムとする事。
- バラツキ監視は、SPC(統計的手法)により、コントロールプランで決定した頻度により、継続的監視を実施する。継続的に管理基準値を中央値に合わせる。
※(言葉の補足)パラメータとは、生産設備等の条件値(温度、圧力、速度、電力量等)の事で、APQPの工程設計及び生産準備段階にて、各設備毎の生産条件設定と設備条件の検討結果、FMEAにて決定した設備管理条件値の事。
c) FMEAによるリスク分析
バラツキの監視と継続的改善は、以下の条件下より、実施される。
①製造工程が、統計的に能力を持ち安定している。
②製品特性が予測可能で、顧客要求を満たしている。
このIATF(10.3.1)継続的改善(補足)は、簡単に表現すると、
『ISO9.3の要求事項にIATFとして追加要求だよ!
- ISOの継続的改善の範囲は、品質マニュアル(会社の憲法)の改善だけだった。
- だけどIATF取得した自動車部品メーカーは、生産工程も継続的改善するシステムを持つべし!!
- その改善のきっかけは、日々工場の設備の調子、製品の出来栄えの小さな変化点を見える化して、バラツキが無いか監視すべし!
- TPM(総合的生産保全)とリンクすべし!!
- バラツキやデータで変な傾向が有れば、規格中央値に安定する様に原因調査と調整すべし!
- 近い将来、小さなバラツキが大きな事件に繋がらない様に予防せよ!』をまとめた議事録的な感じです。
ご紹介の品質マニュアル記載事例の通りです。あえて補足説明は不要と思いますので、割愛します。
製造部門と設備保全部門は、各設備のバラツキを監視するパラメータを何で見るのか?どの統計的手法(SPC)で監視するのか?しっかり決めて、意味のある活動にすべきです。
ダメな会社ほど、無意味なパラメータを適当に設定し、何の理解もしてない作業員が、記録用紙に数字を書いているだけ。と言う愚かな会社も存在します。
外部監査で指摘されたからわからないけど、行動の演出しているだけとか・・・。
もっと最悪なのは、記録用紙が設備にぶら下がってるだけで、何カ月も前から空白のまま・・・・。
皆さんの会社は、どうですか???
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今回の箇条紹介は、ここまでです。
対訳本の個人的な見解として書いています。
皆さんの見解と異なる、若しくは誤っている場合も有るので、他の人は、こんな風にやっているんだという視点で見ていただければと思います。
引き続き、各箇条を追加していきますので、宜しくお願い致します。
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