第7章支援(経営基盤) のどの辺?
『第7章支援(経営基盤)』 28つ目の箇条です。今回は、 (7.5.1.1)品質マネジメントシステムの文書類 に関する要求の説明に入ります。
ISO | 7.1 | 経営の資源 | |||||||||||||||
ISO | 7.1.1 | 一般(資源の確保) | |||||||||||||||
ISO | 7.1.2 | 人々(必要な人材) | |||||||||||||||
ISO | 7.1.3 | インフラストラクチャ(QMSの運用、維持に必要な経営資源) | |||||||||||||||
IATF | 7.1.3.1 | 工場、施設及び設備の計画 | |||||||||||||||
ISO | 7.1.4 | プロセスの運用に関する環境(作業環境) | |||||||||||||||
IATF | 7.1.4.1 | プロセスの運用に関する環境(作業環境)(補足) | |||||||||||||||
ISO | 7.1.5 | 環境及び測定の為の資源 | |||||||||||||||
ISO | 7.1.5.1 | 環境及び測定の為の資源(一般) | |||||||||||||||
IATF | 7.1.5.1.1 | 測定システム解析(MSA) | |||||||||||||||
ISO | 7.1.5.2 | 測定のトレーサビリティ | |||||||||||||||
IATF | 7.1.5.2.1 | 校正/検証の記録 | |||||||||||||||
IATF | 7.1.5.3 | 試験所要求事項 | |||||||||||||||
IATF | 7.1.5.3.1 | 内部試験所 | |||||||||||||||
IATF | 7.1.5.3.2 | 外部試験所 | |||||||||||||||
ISO | 7.1.6 | 組織の知識(部門業務知識の標準化) | |||||||||||||||
ISO | 7.2 | 人々の力量 | |||||||||||||||
IATF | 7.2.1 | 力量(補足) | |||||||||||||||
IATF | 7.2.2 | 力量-業務を通じた教育訓練(OJT) | |||||||||||||||
IATF | 7.2.3 | 内部監査員の力量 | |||||||||||||||
IATF | 7.2.4 | 第2者監査員(サプライヤ監査員=SQA)の力量 | |||||||||||||||
ISO | 7.3 | QMSと目標の認識 | |||||||||||||||
IATF | 7.3.1 | 認識(補足) | |||||||||||||||
IATF | 7.3.2 | 従業員の動機付け及びエンパワーメント(=発展や改革に必要な力) | |||||||||||||||
ISO | 7.4 | 内部・外部のコミュニケーション | |||||||||||||||
ISO | 7.5 | 文書化した情報 | |||||||||||||||
ISO | 7.5.1 | 文書化した情報(一般) | |||||||||||||||
IATF | 7.5.1.1 | 品質マネジメントシステムの文書類 | |||||||||||||||
ISO | 7.5.2 | 作成及び更新 | |||||||||||||||
ISO | 7.5.3 | 文書化した情報の管理 | |||||||||||||||
ISO | 7.5.3.1 | 利用利便性及び文書の保護 | |||||||||||||||
ISO | 7.5.3.2 | 管理に取組む為の必要行動 | |||||||||||||||
IATF | 7.5.3.2.1 | 記録の保管 | |||||||||||||||
IATF | 7.5.3.2.2 | 技術仕様書(顧客要求事項変化に伴う関連文書変更プロセス) |
前箇条のおさらい/思い出し
前回は、ISO(7.5.1)文書化した情報でした。ISOレベルの認証で必要な、品質マネジメントシステムを構築、運営活動に必要な、作成する文書を具体的に書いていました。
ISOレベルって所が、ミソだね。けど、旧ISOに比べれば、強化されるような気がするね。標準化の重要性を求めてるのかな?
そうですね。今回の箇条は、ISOでは無く、IATF(7.5.1.1)品質マネジメントシステムの文書とタイトルに書いていますが、実は、『ISO(7.5.1)じゃ不足だから追加する要求事項』と言えます。同じ内容が、繰り返し書いてると思う人は、文書管理が何なのか?何が必要なのか?よく理解されている人だと思います。それでは、詳細を下記に紹介します。
QMSに書いてみよう♪⇒(7.5.1.1)品質マネジメントシステムの文書類
私は、IATF対訳文を下記のように独自編集してQMSに記載してみました。皆さんのQMS文面作成時の参考にしてみてください。
当社は、この『品質マニュアル(QMS)』の作成は、以下の内容を考慮し内容を構成し、作成されている事。
1)作成必須の文書
① 品質マニュアル ② 関連の下位文書『2次文書、3次文書、4次文書』 ※上記の文書は、電子版及び印刷版のいづれでも可。かなず文書管理ルールを作成し、その管理状態に有る事。
2)品質マニュアルの様式と構成
① 組織の裁量により、組織規模、文化及び複雑さを考慮し作成する。 ② 品質マニュアルに関連する2,3,4次文書は、文書リストを保持する。 3)品質マニュアルに含める事項
① 品質マネジメントの適用範囲。適用除外の詳細と正当性のある理由を含める。 ② 品質マネジメントシステムの為に確立された、文書化(2,3,4次文書)プロセスとの関連性を含める。 ③ 外部提供者プロセスを含むプロセスと、その順序と相関(インプット、アウトプット) ④ QMS内のどこで顧客固有要求事項(CSR)に対応しているか分かるマトリックス文書を含める。
この箇条IATF(7.5.1.1)は、前の箇条ISO(7.5.1)と一緒に考えましょう!別個に考えると、面倒な事に成ります。
基本的に(7.5.1)を熟知すれば、IATF(7.5.1.1)は、非常に簡単な補足程度で理解可能です。
書いている事は、品質マネジメントシステムを構築作成するのに、TS時代からやってきた内容と一緒だよね。1次文書、2次文書、3次文書、4次文書のリストよく整備したな。定期審査の時は、総点検したし。
顧客文書管理や外部部文書管理が適当な会社も良くありますが、それはNGですよ。必ず台帳管理、識別、最新版管理が、重要。昨今は、ペーパーレスで紙文書を持たない場合が多いですが、紙文書と同様に、管理する事が求められています。
設計部門、実験室等の部門の3次文書や記録の4次文書は、特に電子化されてるからな。顧客やサプライヤーとの情報のやり取り記録、システムで電子化されているからトレサビリティーの取れる電子文書管理の構築やルール化は、必要と言う事だね。
その通りです。無意味な文書を増やしすぎても問題ですので、組織規模に適した、運用可能な管理をしましょう。
今回の箇条紹介は、ここまでです。
対訳本の個人的な見解として書いています。皆さんの見解と異なる、若しくは誤っている場合も有るので、他の人は、こんな風にやっているんだという視点で見ていただければと思います。引き続き、日追って各箇条を追加していきますので、宜しくお願い致します。
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